2011年5月2日月曜日

iPad 2の完成度に舌を巻くライバルのAndroidタブレットメーカーの本音

3月に正式発表された「iPad 2」を手に取りながら、そんなふうに思わずつぶやいてしまったライバルのAndroidタブレットメーカーは少なくなかったんだと言われます。正直に言って、まだ初代iPad止まりならば勝ち目はあったんだけれど、iPad 2を出され
た時点で一気に自社製品が魅力を失っちゃうって脅えるところもあるんでしょうかね。


たとえば、iPadよりもコンパクトな7インチサイズの「Galaxy Tab」で追撃の狼煙を上げたサムスンは、実はiPad 2を目にするまでは、さらに価格面で上に位置する10.1インチモデルを
送り出して、iPadよりも薄くて高性能でカメラも付いててってアピールしながら、社内では7インチモデルを超えるホクホクの売行きを期待してたんだそうです。でも、いざ発表されたiPad 2を目にした瞬間、サムスンの一部
の首脳陣は色を失ったと伝えられていますよ。だって、サムスンが鳴り物入りで発売する予定だった10.1インチモデルのGalaxy Tabよりも薄く安く、しかもハードウェアスペックでも引けを取らな
い仕上がりでiPad 2が姿を現わしてきたんですから...

このところようやく価格面と性能面でiPad 2にだって十分に勝負を挑めそうな最新のAndroid
3.0タブレットが発表されているとはいえ、まだまだiPad対抗陣営は苦戦を強いられているというのも事実でしょう。この構図は、iPad 2発売を迎えた日本国内でもしばらく続くことになるで
しょうかねぇ。

HD動画もスムーズ!? 「iPad 2」のAV機能をチェック

意外にすんなりと購入できた「iPad 2」。液晶ディスプレーは従来と変わらず、1024×768ドットのIPS液晶を搭載。その上部にはインカメラが取り付けられている

最初に感じたのは初代iPadと比べて薄く、軽くなっている点。iPad 2の本体サイズは、幅185.7×奥行き8.8×高さ241.2mmで、初代iPadと幅と高さはほとんど変わらないが、奥行きは5mm以上も薄くなっているのだ。

重量は約601gで、初代iPad(Wi-Fi版)から1割程度軽量化されている。特に外出先にiPadを持ち運ぶ機会が多かった人にとって、薄型化と軽量化が進められたことのメリットは大きいだろう。

CPUも「A4」から「A5」へと強化され、アップルによれば2倍高速になっているという。実際にJavaScriptベンチマークである「SunSpider 0.9.1」を実行してみると、初代iPadが3260.1、iPad 2では2194.6
となり、大きく差が開いた。さすがに2倍とまでは行かないが、1.6倍近い処理能力の差があることが分かる。

さらにiPad 2では、専用カバーである「Smart Cover」が用意されているのも特徴だ。本体左側面とマグネットで接着するというもので、簡単に着脱できるほか、特定の位置でしかくっつかないため、位置を調整する手間もない。さらにカバーを閉じればスリープ、開けば復帰するといったギミックも盛り込まれている。

このカバーは三角形に折り畳んでスタンドとして使うこともできる。特に動画を見る際、iPad 2を机の上に立てられるのは便利だ。

液晶ディスプレーは、1024×768ドットの解像度を持つ9.7型IPS液晶で、初代iPadとスペック面での違いはない。視野角は広く、かなり角度のあるところから見ても色味はほとんど変化しないため、複数人で動画を見るといった用途でも使えるだろう。ただし、外光がハッキリ映り込むため、屋外や窓際で使う際には本体の向きに注意したい。

本体下部の背面側にはスピーカーが埋め込まれている。初代iPadと同様にそれなりの音量を出せる上、スッキリと聴きやすい音を出力してくれる。軽い音質で低音はほとんど出ていないが、じっくり音楽を聞き込むという用途でなければ便利に使えるだろう。

音楽の同期にはMac OS/Windows上の「iTunes」を利用し、再生にはiPodアプリを使うといった流れは、従来のiPadやiPhoneと違いはない。動画もiTunesに登録した上で同期すれば、ビデオアプリを使って再生できる。

動画の再生はフルHD解像度のものでもスムースで、コマ落ちするようなことはない。iPad
2自体のディスプレー解像度は決して高くはないが、やはり9.7型という画面サイズのアドバンテージは大きく、4~5型のスマートフォンとはまったく異なる迫力がある。

スペックや外観の違い以上に大きな強化点として挙げられるのが、インカメラとアウトカメラを搭載したこと。インカメラを使えば自分撮りができるほか、標準で付属する「FaceTime」を使ってテレビ電話も可能である。

アウトカメラは最大720p(1280×720ドット、30fps)の動画撮影が行なえるほか、静止画撮影では5倍のデジタルズーム機能も利用できる。ちなみに、インカメラはVGA(640×480ドット、30fps)となる。

9.7型と大きな液晶ディスプレーをファインダーに使うため、一般的なデジタルカメラ、あるいはiPhoneを使った撮影とはまったく感覚が異なり、被写体をしっかり見ながら撮ることができる。これはなかなか楽しい。

iPhone 4と比較すると、カメラアプリの動作は非常に機敏で、シャッターレスポンスがいい上、本体を動かしたときの液晶ディスプレーの追従性も高い。このあたりはCPUの違い(iPhone 4は一世代前のA4プロセッサを搭載)
を感じる点だ。

さらに、画面に映っている映像のいずれかをタップすると、その場所にフォーカスと露出が合わせられる。このあたりはiPhone 4などと同様である。

ただ残念なのは、「iPhone 4」には搭載されていた「HDR撮影」に対応していないこと。LEDフラッシュもないため、暗所での撮影も厳しい。このようにiPhone 4と比べると機能面で劣るが、大画面をファイン
ダーとして使える楽しさはiPad 2ならではの魅力だ。

写真を撮影するためのアプリとしては、通常のカメラアプリのほか、特殊効果を加えた写真が撮れる「Photo Booth」というアプリも内蔵されている。特殊効果は「X線」や「サーモグ
ラフィ」、「タイル-万華鏡」など9種類で、インカメラを使って自分の顔を変形させるといった楽しみ方ができる。

現時点ではもっとも完成度が高いタブレット

カメラ機能の搭載によって使い道が広がり、さらに携帯性が向上したことで持ち運び時の負担も軽減されている。ただ、それ以上に大きいのはやはり処理能力の向上だ。

特にウェブブラウザーでページを移動したときのコンテンツのレンダリングスピードは、初代iPadとiPad 2ではハッキリとした違いがある。これはiPad 2の大きなアドバンテージだろ
う。

初代iPadでもOSや標準アプリをアップデートすれば、iPad 2とできることに変わりはない。確かに高速化や携帯性の向上は大きな魅力だが、買い換えるべきかどうかは微妙なところ。現状で特に不満がなければ、しばらく様子を見てもよいのではないだろうか。

しかし、これからタブレットを使いたいと考えているのであれば、iPad 2は文句なしにオススメできる。Android陣営からも続々とタブレットがリリースされているが、少なくとも現時点においてはiPad 2のリードは大きい。ぜひ
iPad 2でタブレットの世界を堪能してほしい。